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SaaSの死が囁かれる理由。販売管理・在庫管理のDXは「セミオーダー×AI」の時代へ
2026.02.10 代表ブログ
昨今、ビジネス界隈で「SaaSの死」という言葉が注目を集めています。「SaaSの死」とは、AIが人間の業務を代行するようになり「業務用のアプリの概念自体が崩れ去る」と米マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)が指摘した言葉で、投資家の間で極端なソフト不要論を指すはやり言葉として広まったとされています。つい先日も人工知能(AI)に代替される懸念から、米セールスフォースなど大手4社の時価総額は2025年末から1カ月足らずで15兆円減ったと報じられています。
「SaaSの死」業務ソフトにAI代替の荒波 4社時価総額15兆円消失(日本経済新聞社のページへ遷移します。)
数年前まで、あらゆる業務をクラウド化するSaaS(Software as a Service)は、DXの正解とされてきました。しかし、多くの企業が実際に導入を進めた結果、「自社の業務に合わない」「データの連携ができない」「結局Excelに戻ってしまう」といった、いわゆるSaaS疲れに直面しています。本記事では、なぜ今「SaaSの死」が議論されているのか。そして、特に複雑な販売管理や在庫管理において、なぜSaaSではなく「セミオーダー開発」と「AI」の組み合わせが最強のソリューションとなるのかを詳しく解説します。
1. なぜ「SaaSの死」と言われるのか?画一化されたシステムの限界
「SaaSの死」とは、SaaSという形態そのものがなくなることを意味するわけではありません。「何でもかんでも既存のSaaSに業務を合わせる時代の終焉」を指しています。
業務をシステムに合わせる苦痛
多くのSaaSは、不特定多数のユーザーが利用することを前提とした「汎用品」です。そのため、自社独自の商習慣やこだわりがある場合、ユーザー側がシステムに合わせて運用を変えなければなりません。
コストの逆転現象
最初は安価に始められたSaaSも、アカウント数が増え、オプション機能を追加し、外部連携ツールを導入していくうちに、月額費用が膨れ上がります。数年スパンで見れば、独自開発するよりも高くつくケースが増えています。
2. 販売管理における「SaaSの落とし穴」
多くの企業にとって、販売管理はビジネスの根幹です。しかし、汎用的な販売管理SaaSでは、以下のような課題が頻発します。
・独特な商習慣に対応できない: 業界特有の単価設定、掛け率、値引き処理などが標準機能にない。
・帳票の柔軟性不足: 取引先ごとに指定される納品書や請求書のレイアウトに対応できない。
・入力の手間: 効率化のために導入したはずが、SaaSの仕様に合わせるための「二重入力」が発生する。
販売管理は、効率化がそのまま利益に直結する領域です。ここで妥協することは、企業の競争力を削ぐことと同義なのです。
3. 在庫管理を複雑化させる「データの断絶」
SaaS導入で特によくある失敗が、在庫管理の不整合です。
リアルタイム性の欠如
販売管理SaaSと在庫管理SaaSを別々に導入した場合、API連携が完全ではなく、在庫状況がリアルタイムに反映されないことがあります。「在庫があると思って受注したのに、実は欠品していた」というミスは、信頼失墜を招きます。
現場の動きを無視した仕様
倉庫でのピッキングや入出荷作業は、スピードが命です。スマートフォンの小さな画面で何度もタップを強いるようなSaaSのUI(ユーザーインターフェース)は、現場の混乱を招き、結果として正確な在庫データが蓄積されなくなります。
4. 「セミオーダー開発 × AI」がDXの最適解である理由
SaaSの限界を突破する手段として、今注目されているのが「セミオーダー開発」と「AIの活用」です。
セミオーダー開発のメリット
フルスクラッチ(ゼロからの開発)はコストがかかりすぎ、SaaSは自由度が低い。その中間をいくのがセミオーダーです。
・コア機能は既存のものを利用: 開発期間とコストを抑える。
・独自業務はカスタマイズ: 自社の「強み」となる業務プロセスをシステムに反映。
・将来の拡張性: 会社の成長に合わせて機能を柔軟に追加・変更できる。
AI活用による「入力・分析」の自動化
これまでのシステムは、人間がデータを入力する場所でした。しかし、AIを組み込むことで役割が劇的に変わります。
・OCRによる自動入力: 紙の伝票やFAXをAIが読み取り、販売管理システムへ自動登録。
・需要予測: 過去の在庫推移からAIが将来の需要を予測し、最適な発注量を提案。
・異常検知: 在庫の不一致や不正な取引をAIがリアルタイムで検知。
5. 業務改善に興味があるなら、今すぐ「脱・汎用SaaS」を
もしあなたが、今のシステムに対して「もっとこうなればいいのに」という不満を抱えているなら、それは業務改善の大きなチャンスです。「SaaSの死」とは、思考停止して既存の枠組みに当てはめる時代が終わったことを示唆しています。これからのDXは、「自社の業務にシステムを合わせ、AIでその効率を最大化する」ことが標準になります。特に、商品ラインナップが複雑で、鮮度管理や独特の商習慣が求められる業界では、汎用SaaSでの運用はもはや限界に近いと言えるでしょう。
6. 水産卸売業に特化した究極の選択肢
私たちが提供しているのは、単なる販売管理システムではありません。特に複雑な商習慣を持つ水産卸業界に向けて、「水産卸売業向け販売管理システム」を展開しています。
本システムの特徴
・水産業界に特化したセミオーダー: 競り、分荷、不定貫管理など、業界特有の動きに完全対応。
・AI活用による業務効率化: 複雑な集計や手書き伝票の処理をAIがサポート。
・現場主義の操作性: 忙しい市場や倉庫内でも迷わず使えるUI。
「SaaSでは対応できなかった」「自社専用のシステムをリーズナブルに構築したい」という企業様に、多くの支持をいただいています。

まとめ:これからのシステム選び
「SaaSの死」という言葉に惑わされる必要はありません。大切なのは、「そのシステムは、あなたの会社の強みを活かせるか?」という視点です。販売管理や在庫管理の精度を高め、AIという強力な武器を手に入れることで、業務改善は劇的に加速します。汎用品に自社を合わせるのではなく、自社のために進化するシステムを選びましょう。
WRITER
吉田 寛
株式会社アリスタイルの代表。得意分野は、お客様のビジネス理解力と、それをベースとした企画開発力です。主にBtoBビジネスのお客様のマーケティングとマネジメント分野の成長・改善をITでお手伝いします。